第9話

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怒り。憎しみ。嫉妬。 それが込められた彼女達の制裁を、私は受ける。 それが、過ちを犯した私の罰だと思うから。 「ひな…」 私を殴って彼女達の気が済むなら、それでいい。 「雛森さんっ!」 と、思った。 ――痛い ことは、覚悟してた。 怒りに任せて振り下ろされるバッグを見上げ、両手を握って力を込め、それが顔に当たるのを待った。 「許さないっ!!」 鬼のような形相をし、言ったその言葉は、私に向けられたものなのだろうか。 「……」 それとも――――
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