第9話

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「……」 何て言葉を言ったら正しいのか分からなかった。 憤慨する赤西部長の奥様。 冷静に対応する乾課長。 状況を理解し、視線をウロチョロさせながら、「うわー」と手で口を覆う佐藤くん。 茫然と床に座り込む私。 「雛森」 そんな私の左頬に手を伸ばし 「どうしたの?これ」 できたばかりの傷に触れる神崎くん。 「……あ」 頬を包む手からじんわりと彼の体温が伝わって 「あの、」 ようやく声を出すことができた。
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