第3章

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いつの間にやら息を吹き返した海賊達は然も自らが立てた手柄の如く誇らしげに、大の字に倒れた俺達を囲む。 「しかしな、知り合いだと知った時はすっかり肝を潰されたが、まさかあんな本気で遣り合うなんて、底なしの馬鹿どもだぜ!ヒャハハハ!!」 好き勝手言いやがって… 「周りがなんと言おうが俺達は真剣にバカやってんだ。その想いを馬鹿にすんじゃねぇよ」 ジャスパーの名言っぽいような、そうでもないような台詞が飛ぶと、海賊達から笑いが消える。 「へぇ、さすが先生。良い言葉をお持ちでらっしゃる…では、その言葉を胸にお別れといきますか」 どうやら彼らの心には響いたらしい。しかし割と本気で不味いぞ、俺もジャスパーもまだ立ち上がれる状態じゃない…くそう、こんな連中片手でチョイなんだが、その片手すら陸に動いてくれない。このままじゃ-- 「リッグー、そっちまだ片付かないのー?」 「うぅ…人間さん汗の臭いがきついです…」 「他の船の連中は全員屯所に叩き込んだワヨ」 計らずも絶妙なタイミングで現れたフランカ達と目が合った瞬間、僚艦の状況を思い出してか眼帯の男の表情から一気に血の気が引いていく。 「あ、アハハ…冗談!ジョーダンですよぉ!あたし等みたいな雑魚がリッグさんや先生に勝てるわけないでしょ?」 白けた風が吹き荒び、辺りに静寂を齎した… 「…てへぺろ?」 よし、フルボッコだ。
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