終章

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「よーし、今日は無礼講よぉー。ほぉーらエルちゃん、ここぞとばかりに耳触っちゃうわよー」 「ひゃあっ!やめて下さいぃ~」 「ホラホラ、ゴブ谷さんももっと飲みなさいヨ!」 「い、いや…アッシはそんな飲めねぇでヤンスよ…」 「ははは…」 やはり仲間達の賑わいは最高の肴だな。それにどうやら、今宵は素敵な演奏も付いているようだ。 俺は窓を開ける。火照った体に心地よい夜風を浴びながら、流れてくるメロディーに耳を傾け、祈るように瞳を閉じた。 --どうかこの喧騒が、いつまでも続きますように。 「斯くしてここに、一つの物語の幕が下りる。しかし悲しむべきことはない。これは第二幕へと続く暫しの暇なのだから--私は謳おう、彼らが再び舞台に挙がるまで…そして、世に立ち向かう全ての勇者達に向けて」 『♪~♪~…』
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