100人が本棚に入れています
本棚に追加
/131ページ
「よーし、今日は無礼講よぉー。ほぉーらエルちゃん、ここぞとばかりに耳触っちゃうわよー」
「ひゃあっ!やめて下さいぃ~」
「ホラホラ、ゴブ谷さんももっと飲みなさいヨ!」
「い、いや…アッシはそんな飲めねぇでヤンスよ…」
「ははは…」
やはり仲間達の賑わいは最高の肴だな。それにどうやら、今宵は素敵な演奏も付いているようだ。
俺は窓を開ける。火照った体に心地よい夜風を浴びながら、流れてくるメロディーに耳を傾け、祈るように瞳を閉じた。
--どうかこの喧騒が、いつまでも続きますように。
「斯くしてここに、一つの物語の幕が下りる。しかし悲しむべきことはない。これは第二幕へと続く暫しの暇なのだから--私は謳おう、彼らが再び舞台に挙がるまで…そして、世に立ち向かう全ての勇者達に向けて」
『♪~♪~…』
最初のコメントを投稿しよう!