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次の日、黒木春斗にあやまりのメールをしたら
「自分も撮影が押してて行けなかったんで大丈夫です。また誘います。」
って返ってきた。
梶くんの身体を思い出して、仕事中なのに変な気持ちになって
梶くんに会いたくなった。
早く、荷物こないかな。
今日はライバル少ないし。
あたしの休憩に入る直前に梶くんがきた。
「あ、梶くんっ………。」
「すみません。荷物お願いします。」
梶くんはあたしをスルーして他の人に伝票を渡した。
え、
わざと他の人に渡した?
なんで?
昨日だって。した後に
また明日ね~って
言ってくれたのに。
休憩、行かなきゃ。
でも納得できない。
あたし、怒らせた?
「わっ!びっくりした!」
あたしはトラックの中で梶くんを待ち伏せした。
「さっきシカトしたでしょう?あたしなんかした?」
「勝手に乗るなよ。」
「もう抱いたから興味ないの?」
「お前のためだろ。」
「え?」
「知られたくないんだろ?俺、顔に出してしまうから。だからあーしたの。」
え。
梶くん、顔が赤い。
意外と純情?
「な、なんだ。わかった。ありがとね。」
あたしもなんだかつられて赤くなってしまう。
「じゃ、じゃあ。またね。」
あたしはトラックを降りようとした。
ガシッ
梶くんがあたしの腕を掴んだ。
「梶くん?」
「あ、あのさ。今日……。仕事の帰りに飯行かないか?」
「え、あ、うん。」
食事。
梶くんと。
信じらんない。
こんな日が来るとは。
まさか付き合ったり?
早く、閉店時間にならないかな。
あたしはあれから楽しみで仕方ない。
ニヤニヤしちゃう。
「お疲れ様です。」
「あ、お疲れ様です。」
若い警備員が近づいてきた。
「昨日、そこの間接照明ついたままでしたよ。」
「え!あ!すみません。気をつけます。」
「○○○運送の方とイチャイチャしてるとそのうち大きなミスしますよ。」
「え………」
「店長さんに言ったらどうなるかな?」
「え………あなた、何なんですか?」
「口止めに後で警備員室きてください。」
「へ?」
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