第1章

13/18
前へ
/39ページ
次へ
リリリリ 警備員室の電話が鳴る。 「何だよー。」 阿部くんはイライラして電話を取った。 た、助かった。 警備員室の奥からドアが開く音が聞こえてあたしは慌ててもう一つのドアから逃げた。 「どうした?遅かったね。」 「う、うん。」 あたしは梶くんとの待ち合わせした店に走り込んだ。 「なんかあった?」 「う、うん。だ、大丈夫………。」 梶くんとの食事は美味しくて、その後ボーリング行って楽しくてさっきのこと少し忘れた。 まさか、阿部くんとのこと言えないし。 梶くんとのこと見られてたことも言えないし。 「俺の部屋………。くる?」 「え?」 「ここから近いんだ。」 「う、うん。明日休みだし。行こうかな。」 梶くんの部屋は少し脱ぎ捨てられた服が散らかってる程度できれいな部屋だった。 シャワーも浴びないで 梶くんの匂いがするベッドであたしたちはすぐに抱き合って 脱がせあって すぐに裸になって 狭いトラックなんかでするよりも抱き合って 言葉交わさない濃密な夜を過ごした。 「ンンっ………。」 目を開けると知らない天井が見えて 少し驚いたけどすぐ気付いた。 あ、梶くんのアパートか。 となりで梶くんが寝てる。 マジ……いい男だな。 絵に描いたようなイケメンだわ。 「おはよ。」 「ンンっ…おはよ。」 梶くんは手をあたしの腰にまわした。 「アンッ………ちょっと待って。」 「待たない。」 昨日の夜、あんなにしたのに。 「アンッ……アンッ………アンッ……!」 ギシッギシッギシッ ベッドがきしむ 激しいっ。 朝からこんなに 「アンッ……か、梶くんっ!アンッ………すごい。」 「ンンっ………ハァ……ハァ……」 梶くん汗がすごい。 力強い腕が少し痛い。 「水飲む?」    「飲む………。梶くんって何歳?」 「え?25歳。」 「若い………。」 激しいはずだわ。 あたし年取ったな。 ヘトヘトだわ、仕事するより疲れたかも。 若者が羨ましい。 あたしには同級生の方があってるのかな。 なんて。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加