第1章

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「この間、逃げたな?」 阿部くんが仕事中のあたしに近づいてきた。 「だって、人がきちゃうし。約束あったし。」 「口止めってキスだけかよ。」 腕を引っ張られ、店の近くの多目的トイレの中に押し込められた。 「や、阿部くんっ!ちょっと待って。」 「気持ちよくなれば、そんな嫌がらなくなるよ。」 阿部くんの手があたしのスカートに入ってきた。 何でこんな日に限ってスカートはいてきちゃったんだろ。 「ほら………、嫌がってない。」 クチュクチュ 「いやぁぁ……かき回さないでぇ……」 「ほら、すごい。」 激しくなる。 おかしくなりそう。 立ってられないよぉ あたしは便器に手をついた。 こんな姿 誰かに見られたらヤバい。 阿部くんがあたしを背後から激しく揺する。 「こえ………出ちゃう………。」 「今日は平日の給料前。空いてるからこんな端のトイレなんかだれもこないよ。」 「アンッ……アンッ……。」 やば、あたし。 仕事中なのに。 「柏木さん、どこ行ってた?」 峰さんが少し不信そうだった。 「すみません。お腹痛くて。」 「それなら早く言ってね。」 「は、はい。すみません。」 あー、下半身が変……。 つい、トイレっていう場所に興奮してしまった。 しかも阿部くん、警備員の制服着てるからコスプレみたいで。 「あのさ、柏木さん、誰にも言わないで欲しいんだけど。」 峰さんが深刻そうに言ってきた。 「はい?」 「あたしさ、この間、梶くんのこと何とも思ってないって言ったけど。」 え? 「やっぱりあたし梶くんすきだなんだ。」
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