第3章

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休憩に入って、お昼を食べてから下着売り場に行った。 えーと、とりあえず安いやつでいっか。 え、レジに男がいる。 しかも若い。 やだなー。えー、なんで? 普通、女の人なんだけどな。 あたしは見栄を張って可愛い下着をレジが出した。 「いらっしゃいませ。」 なかなか、長身のイケメンだ。 少しナヨナヨしてる。 「あの、雑貨屋の柏木さんですよね?」 「え!あ、はい。」 「僕。あなたのファンで、ら、LINE交換してくれませんか?」 「え!」 どうしよう。 あたしは梶くんが峰さんとLINEやってることを思い出した。 いっか。LINEくらい。 「いいですよ。」 「ありがとうございます。」 可愛い笑顔だった。25歳くらいだろうか。 それにしてもあたしのファンって。 笑える。 「ごめん、夜勤頼まれてそっちに今夜行けなくなった。」 しょうが焼きを作り終わってから梶くんから連絡がきた。 仕方ない。仕事だもん。 あたしは何気にスマホを見た。すると 昼間LINE交換した安池くんからきていた。 暇だからLINEの返事をする。 するとなんだかんだ、ズルズル会話していて、 昼間、あたしが買った下着の話になった。 「ピンク、好きなんですか?」 「まーね。」 「着けたところ見たいな。」 「だーめ。」 「いつも柏木さんのこと考えて妄想してます。」 「いやらしいなー。」 「男はそんなもんですよ。」 「そうなの?」 「声、聞きたいな。」 「今なら別にいいよ。」 するとすぐに電話かかってきた。 「こんばんは。」 「こんばんは。」 「すみません。無理言って。」 「いいの、彼氏と今日会えないから。」 「彼氏いるんですか?」 「うん、いるよ。」 「そうですよね、柏木さん綺麗ですから。」 「……ありがとう。」 「彼氏さん、いつも柏木さんに触れてるんですね。いいな。」 「……あたしに触れたいの?」 「はい。」 「……電話くらいならいいけど、触れるのはダメ。 」 「じゃあ、キス、してくれませんか?電話で。」 「チュッ」 「もっと、たくさんしてください。」 「…………いいよ。」
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