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あの出来事の後、あたしはすぐにランジェリーショップにかけこんだ。
でも、準備万端にしてきた日に限ってあたしにはチャンスがなかった。
梶くんが来ると荷受けはすぐに取られた。
せっかく会えても近くに誰かいるから話せないまま1ヶ月過ぎた。
下着、意味なかった。
この前、しとけば良かったなんて。
考えてしまったり。
あたし、飢えているだけね。
梶くんじゃなくても
いーのかもしれない。
「これ、プレゼント用で包装してもらえますか?」
「あ、はい。かしこまりました。では、包装紙のお色をお選びくださいませ。」
あれ、この人。
俳優の……黒木春斗?
いや、そうだ。間違えない。
店長が言ってたけどこのモール、芸能人来ると言ってたな。
普通にしなきゃ。
かっこいいし、ファンだけど。あっちはプライベートだし。
あたしは大人だし。仕事中。
「あ、ありがとう。こんなに可愛く包装していただき。」
「いえ、いえ、気に入っていただき、良かったです。」
何だ、いい人だ。
「また、次もここにきます。」
「ありがとーございました。」
黒木春斗はゴキゲンで帰っていった。
そんな対して凝った包装してないけど。
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