18人が本棚に入れています
本棚に追加
「まだなんか用があるわけ?追剥未遂だろうと許しません騎士団に連行しますってか?」
「そんなことは言いませんっ。あなたは追剥をする前に拳銃を足で潰していました。拳銃を足で潰す所にまず突っ込みたいですけど…今はいいです。追剥だなんて言ってますけど、本当は他に危険物が無いか調べていたんじゃないんですか?」
「…」
何 を 言 っ て い る ん だ こ の 少 女 は 。
拳銃を踏みつぶしたのは足元にあったから踏みつぶしたくなっただけだ。
よくあるだろ?歩いてる時にゴミが落ちてると余程汚い物でない限り踏みつぶしたくなるような衝動。あれだよあれ。
え、ない?いやいや嘘吐くなよあるだろ?男の子ならあるだろ?
…そんなことはどうでもいいとして、危険物が無いか調べていたのではなく本当に金を持ってないか見ていただけだ。
無一文だったが。
「…否定しない所を見るとやっぱりそうなんですね?口では色々いいますけど、あなたはいい人ですっ!あのっ助けてくれてありがとうございました!私はアリスティア・エーデルハイドといいます!あなたのお名前は?」
変な勘違いをし、捲し立ててくる少女。
何かいい人認定されてるし。なんか目がきらきら輝いてるよ。
…めんどくさい事に関わったなと思いつつ、少女を無視するわけにもいかないので彼女の問いに答えることにする。
もちろん、無視しないのは利用できるなら利用してやろうという悪い考えからだ。
「ヴァイス・ルーサー」
「ヴァイスさん…ヴァイスさんですね!いいお名前です!あの、私とそう変わらない位に見えますけど、おいくつなんですか?」
「今年で16だ」
「やっぱり同い年でした!田舎から来られたって言ってましたよね?ということはエルフィリア学園に通うのですか!?」
最初のコメントを投稿しよう!