第一話

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め ん ど く せ え 。 何なんだこの女は!?質問が止まらねえし、つーかなんか目の輝き増してるし少しずつ近づいてきてるし!? 一般常識のない俺でも流石に学園というものは知っている。 初等部、中等部、高等部とあり、6歳から初等部へ、12歳から中等部、15歳から高等部へとと通うことが出来る。 通わなくても問題ないが、通わない場合就職することは極めて難しくなる。 初等部からでなくても、中等部、高等部から通うのも問題ないらしい。 卒業は高等部のみで、初等部、中等部はそのまま進級という形になる為、学園を卒業したと認定されるのは高等部で3年間頑張った者のみである。 故に、高等部からでもいいから籍を置いて頑張って卒業しておく、というのが常識らしい。無論、勉強についていけないと卒業できないが。 因みに俺は学園というものに一度も籍を置いた事がない。 当然と言えば当然だが。 「学園には通う予定はないな」 「そうなんですか?お金の問題、ですか?」 金の問題かと聞かれれば、それも理由の一つだと答える。 正直金の無駄じゃね?ギルドで稼げるんだろ?就職しなくてもよくね? つーかぶっちゃけ今までずっと"牢獄"に居たからそもそも学園に通うなんて考えなかったし。 「それもあるが…田舎だったから学園なんてものなかったし、この町の事も何も知らなかったから学園がある事も知らなかった」 「そうなんですか…うーん…」 俺の言葉を聞いて、何かを考え始める少女。 嫌な予感しかしない。今すぐ走って逃げたい。 「うーん…そうだ!助けていただいたお礼といってはなんですけど、私の方で入学金や授業料など払います!ですから、一緒に学園へ通いましょう!」 や っ ぱ り ろ く で も な い こ と だ っ た 。 何勝手に決めてるんだこいつは。 俺がいつ通いたいなんて言った?入学金やら払います?ボンボンかお前は! だがしかし、通った際のメリットを考えてみる。
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