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(ま、関係ないけどな)
教師に目を付けられた所で別に痛くも痒くもない。
問題児として扱われようが、どうでもいいのだ。
「ギムナス先生、おはようございます。彼が今日から転入するヴァイスくんです」
「あぁおはよう。中々に凄い奴が来たな」
「あ?凄いってなんだよ」
「初対面、しかも目上の人に向かってそういう口の利き方をしている所だ。俺もサイ先生も気にしない人間だから良いが、人によっては気にして目を付けられる。気を付けろよ?」
「もう遅いがな」
違いない、ギムナスは苦笑した。
先程のサイがおっさんだったのに対してギムナスは若い。
恐らく年齢は20代後半くらいだろう。
坊主頭に眼鏡をかけている。眼鏡のせいか知的な印象を受ける。
「で、俺のクラスに転入してくるんだったな。といっても、特に伝えておくこともないんだがな。もうすぐチャイムが鳴る。ヴァイスには教室まで俺と一緒に着てもらうから、アリスティアは先に教室に行ってろ」
「わかりました、失礼します」
ギムナスの言葉を受け、アリスティアは職員室を去っていく。
8時15分までに席にと言っていたな。職員室内の壁時計を見る。
時刻は8時10分を指していた。どうやら結構ギリギリだったらしい。
「で、ヴァイス。一ついいか?」
アリスティアが去った後、ギムナスが口を開く。
面倒な質問じゃないことを期待したのだが、その期待は裏切られることとなる。
「なんだよ」
「お前、さ。…かなりデキるだろ?」
主語がない為何に対しての問いなのか明確にわからないが、恐らくは戦いの事だろう。
腕の立つ者は対峙しただけで相手の力量が推し量る事が出来る。
ギムナスという男も多少は腕が立つのであろう。
だが、ヴァイスにとってギムナスは正直な話相手にもならないレベルの雑魚としか感じられない。
「夜のテクニックか?俺は男色の趣味はねえぞ?」
「アホか。俺にも男色の趣味はねえよ。…戦闘の事だ」
むしろ男色の趣味が有ったら怖いが。
ギムナスはじっとこちらを見ている。
「まさか。田舎産まれの田舎育ちだぜ?農業の手伝いをしてただけでまともに剣や魔法の鍛錬なんてしたことねぇよ」
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