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人には適正属性というものが存在する。
これを説明するにはまず、魔法の属性から説明しなければならない。
現在存在する属性は4種類。
地水火風…4つの属性だ。
これらを上手く扱うには、魔法の才能というのも大事だが、一番は適正属性であるか否かだ。
適正属性の魔法なら、才能が無くても中級魔法程度なら問題なく使える。
そこから鍛錬を積めば、上級の魔法を使うことも難しくはない。
反面、適正でない属性は鍛錬を積んでやっと中級を何とか使える程度だ。
適正属性は人によって異なり、その数も異なる。
火が適正な人間も居れば、水と風が適正な人間も居る。
「人のルーツを話すということは、ある種弱点を露呈することにも繋がる。だからその質問には答えられないな」
「そうか…それもそうかもしれない。無粋な質問をしてすまない」
ソル、と呼ばれた少年の顔を見る。
その表情は納得していないようだったが、食い下がっても無駄だったと判断したのか。
しかし、ソルの顔は自分の記憶にある少年の顔と同じだった。
成長していて多少大人っぽくなってはいるが。
幼少期と同じく金髪のツンツン頭に黄色の目。
非常に整った容姿だ。学園内ではさぞかし黄色い声を受けていることだろう。
「もういいか?」
「あぁ。席に着いてくれ」
ソルで最後と宣言した以上、俺が答えても答えなくても質問コーナーとやらはこれで終いだろう。
俺は今度こそ席に着いた。
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