第二話

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 その後の授業は担任であるギムナスの受け持つ授業、体術の授業だった。 体術という授業がある事に驚きだった。 俺にとって学園とは、教師がつらつらと黒板に書き連ねる文字の羅列をノートに写していくというものだった。 「さて、じゃあ早速だがコロシアムへと移動する。各自、自分の使用する武器を忘れるなよ」 ギムナスの言葉を受けて、生徒達が席を立ち移動を開始する。 コロシアムの場所なんぞ知らんので、生徒達に付いていく他ない。 席を立とうとした所で、俺の元に近付いてくる気配があった。 「アリスか」 近付いてきたのはアリスだった。 嬉しそうな表情を浮かべている。何かいい事でもあったのか? 「ヴァイスくーん!制服姿似合ってるよーっ!」 「お前それ今更言うか?朝から散々見ておいて今言うのか?お前の目は節穴か?俺の顔から下はモザイクでもかかってんのか?」 「ううっ…だって改めて思ったんです…」 嬉しそうな表情が一転、泣きそうな表情へと変わる。 女って生き物はつくづくわからない。 まともな女と、恋愛どころか関わる事すらしてこなかったからなのかもしれないが。 「改めてねぇ。じゃあ俺も改めて思ったから言うが、お前それ似合ってねぇぞ」 「ありが…えっ!?似合ってないんですか!?」 俺の言葉を受けて涙目になるヴァイス。 やはりこいつは弄り甲斐がある。 が、度が過ぎると面倒な事になるというのも改めて思った。 「冗談だ。普通に似合ってるんじゃねえか?多分可愛いと思うぞ」 「えへへ…似合ってる…可愛い…」 俺の言葉を聞いた瞬間、今にも泣きだしそうだった表情が一転して幸せそうな表情になる。 やはりこいつは面白い。 「やぁ、アリス。ヴァイスくんと知り合いだったのかい?」 「あっソルくん!」 次にやってきたのはソルだった。 別に両親や自分を虐げてきた連中に復讐する気はないが、やはり心のどこかでは恨みという感情を持っているのだろう。 彼の姿を見ると、言葉で言い表せない黒い感情が胸に広がっていく。
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