第1章 揺れる魔王と…

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「…………。迎えに……来たぞ………。」 留奈は、謁見の間でダークロードを見つけるとゆっくりと近づき、睨みつける。 「くっくっくっ。 ファハッハッハッハッ!!! よもや、一人でこようとはな! 仲間はどうした!!」 玉座から立ち上がり、高笑いをするダークロード。 その瞳は漆黒に染まり、留奈を見下している。 「置いてきた。 お父さんは、何処だ………。」 「ん? 貴様の父か? ならばここだ!!!」 ダークロードが手を掲げると謁見の間に明かりがつき、天井に吊り下げられた大きな鳥籠の中に弥の姿があった。 「お父さん!?」 留奈は飛び上がり、武器で鳥籠を落とそうとする。 「!? うわぁっ!?」 だが鳥籠は、何らかの壁に阻まれており、留奈の体は弾かれ、地に落とされてしまう。 「魔法障壁を張らせてもらった。 留奈よ! 我は貴様と取引がしたい。」 「!?」 その言葉に戸惑う留奈。 不敵な笑みを浮かべ、右手で顔を隠すと左手で留奈を指差す。 「留奈よ! 我のものととなり、魔界へ来るのだ! さすれば、貴様の父は貴様に返そうではないか。」 「!!!」 思わぬ言葉に困惑する留奈。 一瞬、きょとんとした表情をするもすぐに歯を食いしばり、武器を構える。 「いやだ! 魔界になんて行きたくない!!!」
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