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優しく微笑みを浮かべながら、何処か悲しげな涙を流す留奈に、ダークロードは、発狂をあげ地にひれ伏す。
「ならばぁ!我はどぉーすればよいのだ!!!
」
「お父さん?」
「我には、魔界の国を守らねばならぬ義務がある!
だが我にも留奈達と共に生きたいと思う気持ちもあるのだ!」
「お父さん……。」
漆黒に染まった瞳は、輝きを取り戻し、闇は涙として流れる。
「お父さん…
なら、両方とるのは駄目か?」
「そっ…それは…。」
留奈は、地にひれ伏すダークロードの肩を優しく抱きしめる。
人の温もり。
それは、ダークロードの心を暖かく溶かし、ログフォースにいた時の優しい表情に変わっていく。
「お父さんはモンスターなんでしょ?
そのくらいの欲望あってもいいと思う。」
「うむ。
だが!それをするには、魔王ベルゼブブを倒さねばならぬ!
やつは、魔界の覇者……。
魔界では誰も手出しは………。」
「私は、英雄の娘だぞ?
ならば、どちらのお父さんも英雄………。
違うか?」
「我が………英雄?」
顔を上げたダークロードに、留奈はニコリと笑い、首を縦に降る。
「うん。」
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