第1章 揺れる魔王と…

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優しく微笑みを浮かべながら、何処か悲しげな涙を流す留奈に、ダークロードは、発狂をあげ地にひれ伏す。 「ならばぁ!我はどぉーすればよいのだ!!! 」 「お父さん?」 「我には、魔界の国を守らねばならぬ義務がある! だが我にも留奈達と共に生きたいと思う気持ちもあるのだ!」 「お父さん……。」 漆黒に染まった瞳は、輝きを取り戻し、闇は涙として流れる。 「お父さん… なら、両方とるのは駄目か?」 「そっ…それは…。」 留奈は、地にひれ伏すダークロードの肩を優しく抱きしめる。 人の温もり。 それは、ダークロードの心を暖かく溶かし、ログフォースにいた時の優しい表情に変わっていく。 「お父さんはモンスターなんでしょ? そのくらいの欲望あってもいいと思う。」 「うむ。 だが!それをするには、魔王ベルゼブブを倒さねばならぬ! やつは、魔界の覇者……。 魔界では誰も手出しは………。」 「私は、英雄の娘だぞ? ならば、どちらのお父さんも英雄………。 違うか?」 「我が………英雄?」 顔を上げたダークロードに、留奈はニコリと笑い、首を縦に降る。 「うん。」
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