第2章 強欲のマモン

2/24
前へ
/52ページ
次へ
「えっ?なんで? 私も戦える!!! 大砲だって完全に治って…」 「だからさ。 今回の戦い…相手は相当強いと思う。 特に、真戦組の面々は、あの弥とはなんの面識もない。 真戦組から多大な犠牲がでては面目がつかないんだ。 前回のリベンジだと思って、引き受けてくれないか?」 「うっ……」 刹那は少し悔しそうな表情を浮かべるも、小さく頷き了承した。 「わかった。 あーっ!もう!全くしょうがないわねぇー。 まぁ? 確かに、私が適任みたいだし。 今度こそ守って見せるわよ! 任せて。」 「ありがとう。刹那君。」 すぐ真戦組の後を追う刹那。 拓也もボソリと呟くと走り出し、ログフォースメンバーと合流。 赤い絨毯を道標に走っていった。 「大きい……。」 赤い絨毯の終着点、謁見の間にたどり着いた由奈達は、その大きな門に圧倒され、佇んでいた。 「先生……これ、どうやって開ける?」 「うーむー。」 拓也は、門の前を二往復すると、力一杯押してみる。 「ヌオォォォォォ!!」 だが、びくともしない。 魔力で封じられているのであろうか。 ただ拓也の顔が真っ赤になるだけだ。 「駄目……みたいですね。」 「いや………。まだだぁぁぁ!!!………あ………。」 力み過ぎたのか、拓也の尻から聞こえるブォッと言う音。 悪臭が立ち込め、由奈達は、拓也から離れていく。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加