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ッ・・ドッッ・・
音を立てる事なく、如月は刀を首へと振り頭を飛ばした。
男の頭は綺麗に清掃された床の上に転がり落ちた。
「見ての通りだ。使い物にならない、面白くもない。だからもう一度やってもらう。それと今日会議で特別法002号は改正されゲームも新ルールを取り入れた」
「改正?新ルール・・ですか?」
「そうだ、それがこの資料だ。この一発目の対象校も決定している。実行は10月2日だ」
そういうと、特務官は鈴木の肩に手を乗せて耳元で小声で囁いた。
「ちなみに、この一発目の実施校には"弟"がいるぞ」
「!?」
鈴木はそれを聞いて驚き、如月に顔を一瞬向けた。
「あ、ちなみに今回は執行人の護衛と要請は無しだ。結果を楽しみにしている」
そういうと、特務官はメインホールを後にしてドアの前にいた若い女性の部下と一緒に立ち去った。
「・・・」
段々と資料を持っていた両手が震え出した。
釈放、教官復帰、改正、新ルール・・・そして実施校とその剣道部名簿一覧。
そこに記載されていた、名前を見て震えが止まらなかった。
剣道部2年 如月托斗
「改正、新ルール・・・これはかなり楽しくなってきたじゃないか!」
しばらく鈴木貴史の歓喜は止まらなかった。
改正、新ルール。この新ルールの内容が新たな絶望を生み出そうとしていた。
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