checkmate-1 10月2日

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「托斗ー?早く食べないと、そろそろ皆来るわよー?」 「!?」 隣の部屋から母が叫んだ。 それを聞いた托斗は慌ててリモコンをテレビに向けて電源を切る。 そして、すぐに箸を持ち止めていた食事を再開し少しスピードを上げて口に入れていった。 普段なら、別にテレビを慌てて消す必要はない。 だがニュースの内容が家族にとって良くないのだ。 2年前に政府に連行された兄が、ニュースで挙げていた特別法002号の対象校に選ばれたが、事を終えた後政府により連行された。 当時まだ小学生だった托斗には何故連行されたのか分からない。 しかし、両親はあまりにのショックで泣き崩れあの日以来テレビのニュースは天気予報以外は映さないよう托斗なりの気遣いなのだ。 「托斗?まだ食べてるの?早くしないと、本当にみんな来ちゃうわよ」 托斗の着替えの服を用意終えた母がリビングに戻ってきた。 「もう食べ終わるよ」 そういうと、最後の一口を終えて席を立ち托斗は用意された着替えの服を持ち2階へ上がった。
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