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「いかがでしょうか?この内容なら、大人を全員用意するまでもありません。この国にとって大人の存在は大きい、今後国の未来を作っていくに必要不可欠です。」
男の発言に誰もが返す言葉はない。
というよりも最初から期待はしていた。大人減少問題に彼はここにいる誰よりも先に先手を打ち準備していた。
この定期的行う会議も、彼が入ってきた時点で何の躊躇もなく焦りもない恐らく彼は初めから気付いていたに違いない。
「流石だ。ここいる者が皆、また君に驚かされたな。」
「改正の内容と、その段取りも全て準備万端。何も心配なしか」
暗くて顔は見えないが、全員改正について納得している反対意見などもない。
そして、彼は言う。
「一応決まりですので、念のために・・・」
"剣道限定廃止政策 改正"
「この改正に賛成の者は挙手を」
反対は0。
全員が手を挙げた。
男は一礼をしたまま笑い顔をあげると表情を戻し会議をあとにした。
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