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実父については、実母以上に深刻な問題を抱えていた。
実父の実家の母親が教育熱心だったので、子供の時から自分の力で生きて行くことができなくなっていた。
母親の言いなりになって、進学校の高校から一流大学へ進学をして、トップの成績で一流大学を卒業したけど、一流企業に就職することができなかった。
実父は一流大学を卒業後就職浪人になったあと、安月給の事業所に就職した。
けれど、実父は入社してすぐにやめた。
『事業所を変えろ!!』『オレを○△社に就職させたのは誰や!?』…
実父は、就職のお世話をしてくださったご夫婦にそのように怒鳴りつけていた。
そのたびに、実父は事業所を転々とすることを繰り返していたので、忍耐力がとぼしい大人になっていた。
そんな中で実父と実母は結婚をしたが、その直後に実母が亡くなった。
実母が亡くなった直後、実父はアタシを乳児院に預けて、新しいお母さんが見つかったらアタシを引き取る→また離婚をすれば施設にアタシを預けてまた新しいお母さんが見つかったらアタシを引き取ることばかりを繰り返していた。
なので、アタシの人生は大きく狂ってしまった。
そうしたことが積み重なっていたので、アタシの気持ちは次第に放浪することへ向かっていたのであった。
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