第1章

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 やがて、 アバランチ・ファームという表札のかかった広い門をくぐると一軒の家の前にジープは止まった。 ちなみにアバランチとは英語で「雪崩」の意味だが、 何故このような名前がついているのかはついに分からなかった。 車を降りると、 農場の主である中年のご主人と奥さん、 それに人懐っこいボブという名の元気のいいダックスフンド犬が出迎えてくれた。 標高が高いのであろう。 周りはひんやりしていて、 家の中には暖炉が置かれていた。 その夜、 「面白いものを見せてやるよ」というご主人について近くの山に入っていった。 しばらく、 歩いていくと、 突然ご主人が「ストップ。 」とつぶやいて、 一同の歩みを制し、 ある方向を指差した。
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