第1章

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時には早朝の散歩の一環として。 時には仕事帰りの一杯の前に。 ひとりで回っていると、 やはり同じように「散歩」を楽しんでいるご同輩と一緒に回る機会がある。 そんなときは、 畏まらずに「ハロー、 グッダイ、 マイト(Hello!Good day,Mate!)」となまりの強いオージー・イングリッシュを意識的にオーバーに話すようにすれば、 OKである。 どうせ、 日本人など英語の能力なんか欧米人から期待されるはずもないのだから、 気さくなオージーは下手な英語なんか気にしない。 気にしない。 ノープロブレムで即席のゴルフ友達ができる。  さて、 そんなこんなでシドニー生活も1年を迎えたころ、 念願(!)の引越しをした。 場所はニュートラル・ベイの隣のモスマン地区。 メインストリートに面しているフラット(日本でいうマンション)で、 1階がバスルームと2部屋、 2階がリビングルーム、 3階は屋上になっていた。
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