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「い、ぃやあああぁあぁぁあぁあっ」
咄嗟にヒロを突き飛ばした。
地面に倒れて私を見るヒロはなぜか泣き出しそうな顔をしている。
泣きたいのはこっちだよ!!
「最っ低!!」
そのまま逃げるように走り出してその場を離れる。
走りながらほんのちょっとだけ、期待してしまった。
ヒロが追いかけてきてくれるんじゃないかって。
でも
結局ヒロは来てくれなかった。
泣きながら一人で家に帰る。
終わっちゃったんだ、私達……。
3年間のヒロとの思い出は嫌なこともあったはずなのにいいことばかり浮かんでくる。
通行人がみんな私を見ていたのは気づいていたけれど
涙は抑えようとすればするほど溢れて止まらなかった。
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