20人が本棚に入れています
本棚に追加
―フラン視点―
私には、目の前で起こった光景が信じられなかったー…
だが、確かに私達に手も足も出せなかった拓哉が、実にあっさりと2人の分身を消していた
(―まるで別人だよ…)
私はそんなことを考え、眼前の拓哉をしっかりと見据える
部屋に入ってきた時の拓哉と、今眼前にいる拓哉は雰囲気も実力も桁違いに変わっていた
部屋に入ってきた時の拓哉は警戒心を抱いていたものの、その瞳に敵意等はなく、優しさすら感じる瞳だったーーだが、今の拓哉の瞳から感じるのは殺意のみー…
(ーでも…フランも負けるわけにはいかないもん…)
此方に視線を向ける拓哉を見て身構える
油断すればヤられる――それだけは嫌と言うほど感じている
暫くして此方に向かって駆け出してきた拓哉を無言で見据えながら
右手に握られたレーヴァテインを握り直すのだったー…
最初のコメントを投稿しよう!