第一話 ペンは剣よりも強し、 されど銃口の切先には能わず

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あ、俺に対しては冷たい......。 「あんた、いつまでそうやってひっくり返ってるの?」 呆れたようにアリスにも突っ込まれた。腕を組んで、みるからにバカにしたような目。 たしかにそろそろこの体勢もキツくなってきたな。 ベッドに頭の一点で倒立。さっきからあぐらをかきながらこの体勢である。だって俺が体勢を立て直したという叙述は先ほどからなされていないのだから。なんてことだ。陰謀か。 「バカなこと考えてないで早く支度して。あとこの子、しばらくは屋敷で面倒を見てあげる」 「ん」 俺は首をもたげてベッドに倒れた。 どういう風の吹き回しだろうか。 アリスは俺の部屋から出る手前、振り返ってこういった。 ーーーただし、あんたとミウがどんな関係なのかはあとではっきりさせてもらうわ。 ***************
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