第一話 ペンは剣よりも強し、 されど銃口の切先には能わず

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「ゴメンなサイ。ミえ......ませんデシタ」 結局、口から出たのは嘘だった。ククルは緊張からかメイドドレスを握りしめて俯いている。 エトナがそれを見てどう思ったのかは分からない。少しの沈黙の後ーーー 「......そうですか。では何か思い出したらどんな些細なことでもすぐ報告なさい」 そう機械のように言ってさっと踵を返すと、一瞥を残して食堂の方へと去って行ってしまった。 全てを見通してるのだろうか。 ククルはその背中を見送ると、その場でまたへたりこんでため息をつく。 「あれ? ククルん!」 背後の声に、また背筋が凍るのだった。 ****************
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