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「この時は、まだ浮気のことを疑ってはなかったの。
もう私のことを好きではないんじゃないか…。もしかしたら他に好きな人ができたのかな。博貴は優しいから私のことをフれなくて悩んでいるんじゃないだろうか。
1人でいたせいか、ネガティブなことばかり考えてた。」
「うん。」
辛いことばかり思い出すけれど、さっき泣くだけ泣いたし、相手が愛未だからか思ったよりも落ち着いて話すことができている。
「次の日の日曜日も音沙汰なかった。
私から連絡するのも怖くて…。」
「その日、あおいは1人で過ごしてたの?
私はあおいをほっといてたの?」
愛未が泣きそうになってて、ちょっと笑ってしまった。
「大丈夫だよ。
その日は文部の仲良しメンバーと集まる約束だったから1人ではなかったの。
ありがとう。」
私と愛未はサークルは同じだが、学部は別だった。
だから互いに知らない人間関係がある。
それでも親友と呼べるのは愛未だけだけど。
「そう、ならまだ良かった。
…それで?」
先を促されたので続ける。
「私ね、日曜の夜に決めたんだ。
それでも私は博貴が好きだから、こんなに好きになったのは初めてだから、向こうに捨てられるまでは、どんなに距離を置かれても離れないって。」
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