第1章

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***** * * * * 週が明ければ、博貴は普通だった。 私たちが付き合っていることは周りには内緒にしていたので、社内では、元からほとんど仕事のことしか話さなかったというのもある。 わざわざ帰りの時間を合わせるということもほとんどない。タイミングが合えば一緒に帰るが、それも他の同僚と同じ扱いだ。 そして次の週も土曜の夕方に連絡が入った。 ーホントごめんな。また先輩から誘われて。 何か悩んでるみたいで、ほっとけないから今週も無しでよろしく。ー 決意が揺らぎそうになる。 1人でいると暗い方向にしか進まないので愛未に連絡してみた。 トゥルルル、トゥルルル… 愛未も忙しいか。 仕方がないので他の友人に連絡して、ご飯を食べに行くことになった。 1人でいるよりは気が紛れた。
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