第1章

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翌日、同期の真麻と食堂で昼食を食べることになった。 普段は弁当だったり外に食べに行ったりで、なかなか食堂には行かない。 「企画部どう? 私、そろそろ経理離れたい。」 今日は真麻の悩み相談が始まった。 元々、経理に興味のない真麻。 常日頃から仕事の愚痴をこぼしていた。 最近は治まっていたのに、また何か問題が起こったのだろうか…。 「真麻、それ今度ちゃんと聞くからさ。 ここでは止めとこ。」 さすがに仕事の愚痴を職場で聞く勇気はなかった。誰に聞かれるか分からないし。 「確かに。今度、聞いてー。 てか今日、飲みに行こうよ。」 真麻が哀願の目でこちらを見ている。 「きょ、今日だけはダメー。 明日、明日、飲みに行こう?」 「何、何?彼氏~? 羨ましい奴め。 明日で手を打ってやるか。」 「ごめんね。きちんと会うの久々で。 明日は絶対に付き合うからさ。」
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