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ドンドンドン!!
おばけが来た。
急いで母親の布団にゆずと一緒に潜る。
「こ…こわい…」
「たいが?だいじょうぶ?おばけ?」
「ゆずちゃんごめんね、すぐおばけなんていなくなるから少し我慢ね」
「うん!わたしこわくないよ!」
「おれこわい…」
震える体を母親に抱き締めてもらい、ゆっくりと体が解れていく。
それを見ていたゆずが
「わたしもたいがぎゅーってする!」
俺を二人が優しく抱き締めてくれたその時のぬくもりは本当に温かかった。
それからゆずは俺が不安そうになると抱き締めてくれて、
小学校の肝試しのとき、発表会で緊張しているとき…
「だいじょうぶだよ、ゆずがいるよ」
そう言ってくれるゆずに俺は甘えてたんだ。
…。
小さい頃から俺はゆずに支えられて、
ずっと一緒に過ごしているうちにその時の特別な気持ちは薄れていってて…
ゆずに触れてどんどん思い出す、あのときの温かい気持ち。
…俺…ゆずのこと…ずっと…好きだったんかなぁ…。
、
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