第1章 戸惑うミツバチ

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「あなた――」 そんな父と裏腹。 厳格な声で後ろから腕を引いたのは 「やあ、ハニー」 「お母様」 筋金入り 老舗ホテルの御令嬢として育った僕の母だ。 「この後、お父様の代わりにスピーチよ。覚えてる?」 「ああ、そうだ。すっかり忘れてた」 「やっぱり。来て、原稿があるの」 頼りない父の腕を引いて 颯爽と歩き出した。 と次の瞬間――。
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