星ノ名

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しばらく待つと、ライからの連絡が来た そして、言われた通りの場所へ移動する 初めて見る、別世界の中を移動している時 僕は生きた心地がしなかった 周りをうろついてる人々は 敵なのか、無害なのかわからない 「……シン、着いたか?」 ライから再度連絡が来た 「あぁ、着いた それでその、王女はどんな見た目なんだ?」 「王女か……見た瞬間わかるさ」 見た瞬間……さすが王女と呼ばれてるだけあるな ライの意見から察するに 相当なオーラをまとっているのだろう 威圧感のような そんな事を思っていると 視界に1人の女性が歩いてきた 「……シン今だ、行け!」 ライがGOサインを出す そうか、あれが星の王女…… 後ろ姿は、とても好戦的とは言えないほど 華奢な印象を受ける見た目だ だか、彼女が振り返った瞬間 ライの言っていた事がわかった 目付きが鋭いとはよく言うが 怖じ気づいてしまう程の目は初めてみた 星の王女は、その視界から僕を逃がすまいと 鋭く、睨み付けてくる 本来の作戦なら、僕はこのまま 王女に向かっていくべきだったのだろう しかし、前に出るタイミングを失ってしまった 先に、その王女が僕の方へ近づいてきたのだ 「……あなた、名前は?」 ...
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