そして…俺は…

7/24
前へ
/77ページ
次へ
「~~っ~!~っ!~~~っ!!」 声にならない声をあげながら真っ赤な顔の美少女様。 それを再び正座の姿勢で眺める俺。 うん。眼福ですね。 「ナンッで!マッパなのよ!?着なさいよ!服!せめて下着くらい履いてきなさいよ!アンタ変態っ!?変態なのっ!?」 んな理不尽な。 「いやいやいや。そんなん言われても。俺気がついたら全裸で寝てたし。俺の意志じゃないし。どうしろと!」 「だとしても!せめて前くらい隠せっ!そんな、その…そういったものを…堂々と見せて、歩くなっ!!アンタには羞恥心ってもんがないのっ!?」 いやいやいや。そりゃ勿論… わ ざ と に決まってるだろ? 羞恥心より悪戯心が勝っただけだ。 初なネンネじゃないんでな。 減るもんじゃないし、今更ってやつもあるがな。 てか…俺、掘られてないよな?そっちのほうが不安なんだが。 …特に痛みはないな。うん。大丈夫だろ。 「大丈夫。僕もソッチの趣味はないからね。心配しないで」 …この声ェ。 「アンタ…いつからそこに?というかよく生きてたな?」 首だけ動かして振り向いたらヤツがいた。 澄まし顔でテーブルに座って茶ぁ飲んでやがる。 見たとこ火傷も焦げも見当たらない。 ふむ…様になってますね。イケメン野郎。イケメンはシネ! 「…その様子なら問題なさそうだね。それより、はい。君の服。着替えてね。そろそろ限界っぽいし」 そう手渡されたのは見慣れた物と見慣れぬ物。 PAMAの黒ジャージ そして純白ブリーフ ジャージは俺のいつもの寝間着。 だが、ブリーフ。俺の私物にブリーフなどないが? お前か。イケメンお前のか。 「いや、俺トランクス派だから」 絶対に受け取ったらいけない危険信号を受信した俺は拒否を発動。 …そもそも締め付けられてるみたいなのが苦手なんだよ。 ブリーフって。 蒸れるしビチッてなるし。 「成る程…束縛されるより解放感を求めるタイプか…」 「どうしてそうなった。合ってるけども」 「あ、ちなみに僕は監禁されるくらい愛されたいブリーフ派だから」 「心底どうでもいい情報をありがとう。この変態イケメンが、っ!」 やはり受け取らなくて正解だったようだ。 純白ブリーフを変態イケメンに返しつつトランクスを受けとる。 可愛い熊さんがプリントされた… トランクスをな こいつ… わかってるじゃないか! 可愛いよな。蜂蜜大好きな熊さん! 熊さん好きに悪いヤツはいない。 こいつはいい変態のようだ。 イケメンだけど。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

78人が本棚に入れています
本棚に追加