始まりは…

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東京に仕事の関係で引っ越すことになった親友。 俺はその手伝いのために5日間東京に来ている。 この親友は体格が見た目でかいため初見の人には最初はどうしても一歩退かれてしまう事があるんだが。 持ち前の頭の回転の速さとユーモアセンス、おおらかな性格をしたとても面白くいいやつだ。 こいつとは高校の頃に知り合い色々話しをする機会があって。 そしたら偶然、遠縁だが親戚だということが判明してな。それがきっかけで仲良くなり友達に。 その後偶々、大学も同じになった俺達はその仲をさらに深めていくことに。 二人とも美味しい物と旅行に目がなくてな。 在学中は暇をみつけてはあちこちにいったものだ。 沖縄に屋久島・種子島と九州制覇をし、焼肉とキムチを本場の韓国で食べるがためだけにパスポートをとり実行したりな。 大雑把な性格で最近の男にしては小柄な俺と、計画的な性格で2メートル近い伸長にラガーマンのような体躯の親友。 そんな俺達はよく凸凹コンビと周りには呼ばれてた。 社会人になったあとも関係は続いていたんだが、ある時俺が問題を起こしてしまったんだ。 その問題のせいで俺は暫くの間、人間不振に陥った。 その頃は他にも仲の良い友達はいたんだが、誰も信用できなかった。両親さえもな。 それで俺は友達を全員失うことになる。その親友ただ1人を除いてだが。 今、思い出してもあれは酷かった。誰でもあれは離れていくさ。 なのにその親友だけは傍にいてくれたんだよなぁ。 俺には絶対できない。 俺が立ち直れたのは親友のおかげの何物でもないよ。 感謝してもしきれない。 そんな親友に頼み事をされて断るはずがないだろう。 だけど…ちょっとだけ迷ってることと心配していることはあったけどな。
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