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この目に焼きついた光景。消えない記憶。
私が置かれた世界。まだまだ未熟な人の世。
此処は、何処なんだろう?
これが数十年、或いはその先にある未来の出来事なのか、もしくは歴史とさえ認識されず、埃を被って埋もれたままの過去の断片なのか、その帰属はこれを読む人の判断に依存する。相対的で絶対的なものではない。それでも、未だ人々の心の中で警鐘を鳴らす「何か」をその何処か片隅に留めていることを願う。
さよなら、世界。(さよなら、私。)
何時の間にか世界のコントロールは人間の手元を離れたらしい。
俺の生きた「現実」とやらに突如現れたのは、可憐な機械仕掛けの少女達。その瞳にはどれも悲しみを湛えていた。アンドロイド...。そうアンドロイドに似ている。でも違う。人々はそれがアカシックレコードの産物であることを理解していた。だから彼等は安直にもこう名付けた。
世界を統制する七体。少女達の総称は〈アカレコ〉ーーー
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