後悔

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自衛隊に入隊したのは18歳の時。 高校卒業後だ。 志願はしたが、 日本を守りたいとか 人の役に立ちたいとか そんな大それた理由は無い。 ただ単に、公務員という職種が魅力的だっただけだ。 他の職種と比較して、規律は厳しいし、自由は少ないのかも知れない。 正直、訓練はキツいし面倒で大変だった。 でも、仕事なんてものはすべからく大変なものだ。 でも、働きに見合う収入は得る事が出来たし、自衛隊という職種は合コンなどで女性受けも良かった。 意に介せずとも、肩書きは正義だ。 悪い気はしない。 だから、この仕事に就いた事に、後悔は無かった。 災害が起きれば出動要請が下り、被災地に派遣され、救助活動を行う。 でもそんな事は滅多に起きないし派遣された所で、訓練で培った射撃術や戦闘術や戦車の扱い等々はもれなく役に立たない。 無意味な訓練だと愚痴りながらも、それが役に立たない日常は平和な事なのなど思っていた。 世界のどこかでは、愚かにも戦争や紛争が続いているが、そんな事俺が知った事では無い。 日本は平和主義だ。 だから、他国の戦争には介入しない。 軍人とはいえ、あくまで自衛隊。 俺の命が危ぶまれる事は無い。 そう思ってた。 それなのに……。 それなのに……。 なんてこった……。
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