真実

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――――――――――――― せかい を しはい していた あく は ヤミビト と よばれていました。 ヤミビト は せかい を すきほうだい に あらして いました。 くうき を けがし。 き を きりきざみ。 みず を よごし。 つち を へらし。 ヤミビト は せかい を あく に そめていたのです。 そんな あるひ。 あく を はたらく ヤミビト たち に ばつ を あたえるため。 てん から かみさま が つかわされました。 かみさま の なまえ は ニルヴァーナ。 りっぱ な つばさ を はやした せいぎ の みかた です。 ニルヴァーナさま は ヤミビト たち に たたかい を いどみ ました。 ニルヴァーナさま の ちから により ヤミビト たち は たちまち やられてしまいます。 そして。 ニルヴァーナさま との たたかい に まけた ヤミビト は すがた を けしました。 せかい は へいわ を とりもどしたのです。 わたし たち は すくわれた の です。 でも……。 ヤミビト は すべて たおせた と きまった わけ では ありません。 あく の こころ を もっていると。 だれしも ヤミビト に なって しまうのです。 ヤミビト に なってしまわぬよう に ニルヴァーナさま の おしえ を まもりましょう。 もしかしから……。 あなた たち の すぐそば にも。 ヤミビト は ひそんで いるかも しれません。 あなた の ともだち……。 ほんとう に "ヒト" ですか?   ――おしまい。―― ――――――――――――― ……ふむ。 俺は『翼の神』を読み終えた。
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