真実

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いい事言うなぁ俺。 我ながら惚れ惚れするぜ。 人間性の塊だな。 まぁ俺に太古の連中の思いを汲んでやろう、などという気概は持ち合わせていないんだがな。 ダグ博士から、タモサンを譲渡させる為の口実だ。 正直の所、小銃や拳銃など、ここのあらゆる武器の修復もしてみたい。 が、いかんせん大きな物だからな……。 持ち運びが大変だし、そもそもティナに"修復"が使えるかどうかも謎だ。 ティナの潜在能力次第だな。 武器の修復は、また今度試せばいいか。 取り敢えず今は、このタモサンが何を記録してあるのか気になる。 さて、ニルバニアに帰るか……。 と、その前に寄る所があったな。 「面白い物が見れたよ 宝物をもらってしまって悪かったな」 「よいよい それは君が持っていた方が、良い気がするからのぅ」 「済まない じゃあ、そろそろ俺は行くよ 色々ありがとうな」 「そうかの くれぐれも気を付けてな」 「あぁ 行くぞ、ミリア」 もう、ここには用はない。 俺はダグ博士に別れの挨拶をすると、ミリアにラロ遺跡までの道案内を頼んだ。 ミリアもダグ博士に、挨拶をする。 「ダグ 邪魔したな また来るよ」 「あぁ ミリアくんも気を付けてな」 「ん? 私の強さは知っておるだろう? 心配など無用だぞ?」 「儂が君に心配しているのは、その素性じゃよ 魔人だという事は、くれぐれも公にするでないぞよ?」 「そういう事か まぁ、どのみち心配は無用だ」 ミリアもダグ博士と挨拶を終え、俺達はその研究所を後にした。 向かうは、ラロ遺跡だ。
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