駆除

21/57
前へ
/805ページ
次へ
「ミキ、今なんて言った!?」 俺はミキの衝撃的な発言を受けて、再確認をする。 「ん? ニルヴァーナが力を失っておる、と言ったのだ 汝の居た時代を滅ぼした時から、1000年以上経過しておるからな ニルヴァーナといえど、老化は免れぬ」 うお……。 マジか……。 神が老化で弱体化しただと? しかも、生き残りはたったの1体? …………。 これは……。 いい事を聞いたぜ。 「そうか…… ククク……」 俺はミキのその発言を聞き、気分が良くなった。 俺の故郷を滅ぼした元凶が、まさか風前の灯火にあろうとはな。 良い気味だ。 その朗報に感謝するぜミキ。 「ククク……」 その時。 「カ、カズ……?」 「マスター……?」 リコとミリアが不思議そうに言ってきた。 おっと、声が漏れていたか。 いかんいかん。 「あ、いやなんでもない」 ミキは続ける。 「ともかく、ニルヴァーナはもはや使い物にならん これからは余が、神の変わりに人間共を駆逐してくれよう」 なるほど。 ミキは、ニルヴァーナの代替わりをしているつもりなのか。 かつて、人間を滅ぼしたニルヴァーナの行いを。 ミキ自身の人間嫌いも手伝ってか、そんな考えに至った訳だな。 ふむ……。 よし。 やっぱり、ミキは殺しておこう。 コイツの思想は危ないわ。 が、それは聞ける事を聞き出した後だな。 そして、次の疑問を尋ねる。 「ミキ テメェの記憶に人間が人種開発をしていたってが、あったらしいが それは一体どういう事だ?」
/805ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5125人が本棚に入れています
本棚に追加