相違

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ちょっと待て。 なんだそりゃ。 今日一番のビックリだぞ。 レイナの言っている事が事実だとすれば、確かに色々と納得できる節が幾つかある。 俺を自衛隊の人間だと知っていたのも。 銃を銃として認識していた事も。 全て、説明がつく。 俺以外にもニルヴァーナによって、地球からこの世界に連れてこられた人間が居たとはな。 なるほど。 いやいやいやいや!! なるほどじゃない!! 俺は納得しかけたが、直ぐに首を横に振った。 だって、レイナの言っている事は明らかにおかしい。 レイナが俺と同じ様に、地球から連れてこられた人間なのだとしたら。 そもそも、この時代に籍があるのがおかしいだろ。 つまり、俺とは違いレイナにはこの世界に身分が確立している。 しかも、王様だ。 これは絶対おかしい。 レイナの奴、デタラメを言ってやがるのか? そう思い、俺は矛盾を指摘した。 「レイナ いい加減な事を言うな 王様のお前が、俺と同じな訳ないだろ」 するとレイナは。 「いーや いい加減なんかじゃないよ 私の言っている事は事実なんだから」 あくまでも、事実だと言い張るつもりだ。 だったら。 「なら、俺の納得できる説明をしてもらおうか」 「そうだね まぁ、"連れてこられた形式"にも色々あるみたいでね 私は"転生"した身なのよ」 ん? また、聞き慣れない事を。 「"転生"だと?」 「そう! 私は、"記憶のみ"をこの時代に連れてこられたの だから、肉体はこの地で生まれたから実年齢は14歳なんだけど、精神年齢はその倍あるわ 因みに、以前の素性はごくごく普通なOLよ」 …………。 おぅ……。 決して納得はしきれないが。 なんか妙に理解はできたわ。
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