相違

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ふむ……。 なるほどな。 ニルヴァーナが俺に言っていた事の意味が、今分かったよ。 要するに俺は、良い人間性を有しているかどうかを、ずっと試されていたって訳か。 はぁ? なんだそりゃ? 地球を滅ぼしたクセに、気まぐれで好き勝手な事をしやがって。 神様だかなんだか知らねぇが。 何様のつもりだ? ふざけやがって!! 俺は、ニルヴァーナに対して憤りを感じていた。 その時。 「カズ 復讐なんて止めときなよ」 レイナが突然、そう言った。 …………。 い、いやいや。 そんな事、思ってないから。 現代のニルヴァーナは弱っているとはいえ、あんな化け物相手に立ち向かう程、俺は勇敢じゃないから。 しかし、レイナのその発言には引っかかるな。 そんな事を言える心情が謎だ。 レイナは故郷を滅ぼされて、悔しくはないのか? 俺はそこを尋ねた。 「そんな事はしねぇよ だが、レイナは故郷を滅ぼされて、なんとも思わないのか?」 するとレイナは。 「うん 別になんとも思わないよ 私はニルヴァーナに共感したからね 地球が滅ぼされたのは、仕方のない事だったのよ」 はぁ!? なんと、理解しがたい事を言い出した。 マジかコイツ……。 正気か?
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