死者の王

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「...強敵だったな」 ルークの横に立っていた戦士、"アレス"がぼそりと呟いた。 「ああ...四人がかりでやっとだったからなぁ...」 死者の王、アンデッドキングは魔王軍四天王の一人にして魔法を扱うのに長けたゾンビの王であった。 「アレス君、なんか動き悪くなかった?もしかして、なんか魔法かけられてたとか?」 エスカが心配してアレスの顔を覗き込むと、アレスは苦虫を噛み潰したような顔でぼそりと呟いた。 「顔が怖かった」 「ええ!?嘘でしょビビってただけなの!?心配して損したよ!!!」 キャンキャンと喚くエスカ。その横からスッと僧侶がルークに近寄ってきた。 「お疲れさまです勇者様。今回復魔法をかけますね」 「いいなールー君ばっかり!あたしにも回復かけてよー"マリナ"ちゃん」 マリナと呼ばれた僧侶はルークに回復魔法をかけようと手をかざした。 「マリナ。エスカがうるさいから先にかけてやってくれ」 「え、でも...」 「このくらいなら大丈夫だよ。それにあいつ足やられてたから、治してやってくれ」 「さっすがルー君!良い男!惚れちゃいそう!」 「ほら、うるさいから」 「...そういうことなら」
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