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昼までとなると、折角作ってきたお弁当の事を考えてしまう。そんな時に、司がニコニコしながら僕に声をかけてきた。
「なぁ、祐貴。弁当、俺ん家で食べないか?昼からバイト時間迄暇だろ。」
「・・・司、それなら慶佐叔父さんのマンションに来てくれると助かる。晩御飯の支度するから買い物もしたいんだ。」
「お前、主婦だな( 笑 )祐貴が俺に昼飯ご馳走してくれるなら喜んでついて行くぜ。」
司は、調子の良い事を僕に言う。司の苦労症を考えると僕は、甘いけど司に同情して彼の思惑通りになる訳だ。
「・・・司が食べたい物は聞かないからな。エンゲル係数が上がって慶佐叔父さんに申し訳ない。お前の胃袋満たす程の食費は無駄遣いだ!」
「分かったよ。祐貴の手料理楽しみにしてるからな。」
司は、慶佐・・・さんとこういう所が似ている。僕をからかって楽しんでいるから面倒だ。さて、晩御飯と司の昼ご飯何にしようかな?
「祐貴の叔父さんの慶佐さんのマンション行った事無いからそれも楽しみなんだよな?」
「そうだな。」
返す言葉も素っ気なくなる。お気楽な性格の友達を持つと苦労する。しかし、僕には数少ない親友で有り、両親が亡くなった時も司に助けられたから感謝している。
「そう言えば、慶佐・・・さん。今日、残業で遅くなるとか言ってたから重くない物がいいかな。司は、よく動くだろうから昼ぐらいは肉にしよう。」
「祐貴、お前の部屋にゲームあるか?タイムクライシスしたいんだけどさ。あったら一緒にやろうぜ。」
「・・・僕の部屋にゲームなんて無い。パソコンは、慶佐さんが古いのを譲ってくれたからネットなら出来る。」
「じゃあ、祐貴の料理が出来る迄パソコン使わせてくれ。そしたら大人しくしてるからな。」
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