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叔父さんは、朝食を済ませ出勤の支度をし営業用の書類を入れ、お弁当を持つと玄関で見送る僕の方を向いて冷静な顔で言った。
「祐貴、バイトの話は祐貴がバイトから帰ってから聞くよ。いいね?」
「分かりました。」
「それと、僕の事は叔父さんじゃなくて慶佐(けいすけ)さんと呼んでくれないかな?」
「それって、僕の父の兄さんの亮叔父さんと区別する為にですか?」
「祐貴には慶佐さんって呼ばせたいだけだよ。だから、次から叔父さんって呼んだら・・・」
叔父・・・慶佐さんは、僕の至近距離まで近付き耳元で囁いた。甘くてその声と言葉に耳が赤くなり固まってしまった。
「お仕置きのキスをするよ。」
「!!・・・早く行かないと遅刻しますよ。」
「祐貴、行ってきます。」
「・・・いってらっしゃい。」
僕は、慶佐さんには勝てない。相手が大人で一枚上手だから。それに、慶佐さんは僕がこうなる事を知って態とからかっている。僕は、慶佐さんにとって甥っ子兼嫁、そして玩具だ。
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