8/24
前へ
/700ページ
次へ
  彩愛が2,3歩進んだ所で 後ろの藪がガサガサと音を出して揺れた。 彩愛は慌てて駆け出したが、 肩を掴まれて、きゃっ!、と小さな悲鳴を上げた。 でも、 しーっっ!、と彩愛を宥めたのは千夏。 ホッとする彩愛に千夏は小声で状況を話す。 「後は好信を捕まえれば、全員捕獲よ。 こっちは彩の他に 絵里ちゃんと紀ちゃんが残っているし、大丈夫。 でも、健太の奴が そこの道沿いを歩いていたから、ここは離れた方がいいわ」 小さく頷いた彩愛に手を振り、 走り出した千夏は釘を刺す。 「でも、彩は無理をしちゃダメよ!」
/700ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加