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「 別に昔と変わってるとは、自分では思ってないんだどな 」
核心を避けて返したけど、自分でもわかってる。
私は付き合ってきた子達の事を、本当の意味で好きだった訳じゃない。
ミオルとそこそこ長いのは、ミオルが告白してきた時の言葉に、安心に似た何かを感じたからだったんだと思う。
゙ しぃちゃんが誰かを好きでも、私はかまわないから一緒にいさせて ゙
ミオルはそう言った。私が考える事を避けてきた事を、たぶんミオルはちゃんと解ってて・・・私はきっとそういうミオルに甘えてる。
「 そうかな?しぃなは変わったよ。だって私の事避けてるもん、絶対 」
「 私はね、しぃなの事好きなの。だから今みたいになってるの、凄くやだ 」
マユコは事もなげにそう言った。
・・・なんでそんな簡単に゙ 好き ゙とか言うんだろ。
私の゙ 好き ゙とマユコの゙ 好き ゙は違う。
わかってる。
わかってるから、もう近くにいたくないって思ったんだ。
彼氏の話とか、本当にもう・・・無理。
「 私・・・本当はマユコの事、もうやになったの 」
「 親も仲いいし、これからも会うでしょ?だからこういう事あんまり言いたくなかったんだけど・・・ 」
マユコの瞳を逃れて視線が彷徨う。
もう話していたくない。
今私がしゃべってる事は本当の気持。
でも嘘でもある。なんだか訳がわからなくなってくる。
「 しぃな~ねぇ・・・今、嘘ついてるでしょ~? 」
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