第十一章:封じられた過ち・後

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 だけどっ……だけど、あたしにとっては、初めての人なのよ……。 そんな簡単に、忘れられるわけ、ないじゃない……」  わめき疲れたように、裕美はうつむいた。 また涙が込み上げてきたのか、鼻をすすって、低く嗚咽(おえつ)まじりに泣いている。 (いま……なんて……?)  あらんかぎりの感情を瑤子にぶつけ、裕美はすっきりしただろうが 瑤子は……瑤子にとっては、寝耳に水のことを聞かされたのだ。 今度は瑤子のほうが、冷静ではいられなくなる。 (過去のこと……初めての人……)
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