◇◇ 第3章 はじまりの予感 - 3 ◇◇

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心当たりのない『お礼』という言葉にもう一度顔を向けると、ニッと意味ありげな笑顔が返って来た。 「この前、『がんばって』って力強く励ましてもらったからね」 「んぐっ」 まさか、ここであの一件を持ち出してくるなんて…… やっぱり、覚えてたんだ。 さらりと受けた反撃に、思わず食べかけたご飯がのどに詰まる。 「早川って、面白いよな」 「……」 仕返しとばかりに、今度は白石部長の方が片側の口角を上げて、ニヤリとしている。
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