◇◇ 第4章 海外事業部 - 2 ◇◇

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*** 「早川さん、ちょっと」 週明けの出社早々に、早速今泉課長から声が掛かった。 「あのね、他でもない先週のあの件だけどね……うん。 私も考えたんだけどね、やっぱり、優秀な白石部長の元で海外事業部の仕事をするという経験は、今後の早川さんのキャリアに、絶対活きてくると思うんだよね……うん。 会社の為にも、早川さん自身の為にもその方がいいと思うんだよ……そう」 そもそも、この件に関して私は何も言っていないわけで、途中の『うん』や『そう』は、おそらく課長自身が、自らを納得させる為に言っているのだろう。
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